2024年、自伝漫画の名作『かくかくしかじか』が映画化されるというニュースが話題になっています。原作ファンからも注目を集めているのは、単なる映像化ではなく、作者・東村アキコ本人が脚本や美術監修などに深く関わっている点。この記事では、東村アキコという人物の魅力と、その自伝漫画がなぜ胸を打つのか、映画化に至るまでの舞台裏をたっぷりと掘り下げます。
東村アキコ プロフィール
出典元:https://suumo.jp/town/entry/nakano-higashimura/
■ 本名: 森明子(もり あきこ)
■ 生年月日: 1975年10月15日(現在49歳)
■ 出身地: 宮崎県串間市
■ 学歴: 金沢美術工芸大学 美術科卒業(専攻は油絵)
■ 職業: 漫画家、脚本家(※映画『かくかくしかじか』で初脚本クレジット)
■ デビュー作: 『フルーツこうもり』(1999年、「ぶ~けデラックス増刊」(集英社))
📚代表作(一部抜粋)
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『海月姫(くらげひめ)』
オタク女子×ファッションをテーマにした作品。2010年にはアニメ化、2014年には能年玲奈主演で実写映画化。 -
『東京タラレバ娘』
30代独身女性たちのリアルな恋愛模様を描き話題に。吉高由里子主演でドラマ化。 -
『かくかくしかじか』
自身の美大受験時代を描いた自伝漫画。2015年「マンガ大賞」受賞。 -
『ママはテンパリスト』
自身の子育てエッセイ漫画。共感度が高く、育児中のママたちに人気。 -
『美食探偵 明智五郎』
イケメン探偵がグルメを通じて事件を解決するミステリー。中村倫也主演でドラマ化。
特徴と評価
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ギャグとシリアスを自在に操るテンポのいい作風
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女性読者の共感を呼ぶリアルな恋愛・人生描写
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自伝漫画やエッセイでは赤裸々な感情表現が魅力
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漫画だけでなく、バラエティ番組にも多数出演するなど幅広く活躍中
東村アキコの魅力とは?評価される理由
「東京タラレバ娘」「海月姫」など、数々のヒット作を手がけてきた漫画家・東村アキコ。ギャグと涙を絶妙に織り交ぜたストーリーテリングで、幅広い世代から支持されています。
出典元:https://comic-sp.kodansha.co.jp/kurage/
特に注目されるのが、**自伝的要素の強い作品で見せる“ぶっちゃけ感”と“情熱”**です。東村は宮崎出身で、美大進学を目指していた高校時代の実体験をありのまま描き、等身大の感情を読者に届けてきました。
「自分の人生を丸ごと漫画にするなんてすごい勇気」
「読んでいて、自分の過去と重なる部分が多すぎて泣いた」
そんな声がSNSやレビューサイトにも多く寄せられており、作家本人のリアルな人生が、読む人の“人生”を揺さぶる力を持っているのです。
『かくかくしかじか』が自伝漫画として評価される理由
『かくかくしかじか』は、ぐうたらだった高校生の“明子”が、スパルタ絵画教師・日高先生と出会い、厳しくも愛情あふれる日々を通じて成長していく物語。
この作品が多くの人の心を打つ理由は、
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実話だからこそのリアルな葛藤と変化
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指導者と弟子の深い関係性
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誰もが共感できる「後悔」と「感謝」というテーマ
にあります。
──東村アキコ
この言葉からもわかるように、先生との関係が東村の人生にとってどれほど大きな意味を持っていたかが伝わります。
日高先生って実在するの?モデルとなった人物の実像
映画で大泉洋が演じる「日高先生」は、画家・日岡兼三(ひおか けんぞう)氏で東村アキコの実在の恩師。
実際に宮崎で絵画教室を営んでいた人物で、美術大学合格に向けて彼女を厳しく指導したカリスマ的存在です。
画家・日岡兼三氏と日高先生役の大泉洋さん
出典元:https://muuta2.exblog.jp/30595271/
大泉さんにしかできないと思っていて。それで、この作品の映像化のオファーをいただくたびに、「大泉さんがやってくださるんだったら、やりたいです」って、ずっと言い続けていたんです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/8d3056b774e12a113f8a373a2031c7de5dfac6fb?page=1から一部抜粋
・大泉洋さんが日岡兼三氏の雰囲気をよく捉えているように感じますね。東村アキコさんが「大泉さんがやってくださるんだったら、やりたい」と語っていたのも納得できます。
今回の映画制作では、ロケ地選定から脚本制作に至るまで、東村自身が全面協力。宮崎ロケでは、なんと彼女の祖母の自宅を借りて絵画教室のシーンが撮影されました。
また、方言指導には高校時代の同級生、デッサンの作画には当時の教室仲間が参加するなど、東村の“青春そのもの”がスタッフとなって映画を支えています。
「私にしかわからない喫茶店やバス停があるんです(笑)」
そんな背景を知ると、フィクションを超えた“ノンフィクション性”にグッとくる人も多いはずです。
永野芽郁と大泉洋の演技が話題!過去の代表作も紹介
主演の**永野芽郁(明子役)と大泉洋(日高先生役)**というキャスティングも見どころの一つ。
永野芽郁の代表作
出典元:https://www.buzzfeed.com/jp/yukiadachi/naganomei-goukasugirusashiire
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『ひるなかの流星』
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『そして、バトンは渡された』(映画)
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『半分、青い。』(NHK連続テレビ小説)
明子役の永野芽郁ちゃんですよね。体操で言えば、ウルトラ級の技を各シーンで完璧に決めていく。その寸分の狂いもない演技、彼女の表情一つ一つに泣かされました。-大泉洋
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/8d3056b774e12a113f8a373a2031c7de5dfac6fb?page=1から一部抜粋
最近は彼女のプライベートに関する報道も話題になっていますが、素直で感情豊かな演技が魅力の永野さん。ぐうたらで悩み多き明子の姿をどんなふうに表現してくれるのか、作品そのものの魅力が、多くの人の心に響くことを期待しています。
大泉洋の代表作
出典元:https://press.moviewalker.jp/person/160065/
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『探偵はBARにいる』
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『月の満ち欠け』
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『鎌倉殿の13人』(NHK大河ドラマ)
コミカルとシリアスを絶妙に使い分ける演技力が持ち味の大泉さんが、熱血でちょっとクセのある日高先生を演じる姿には、既に「ハマり役すぎる」とSNSでも話題に。
映画『かくかくしかじか』は2025年5月16日公開。
本作で2人がどのように“師弟関係”を紡ぎ出すのか、ぜひ注目したいところです。
まとめ
『かくかくしかじか』の映画化は、単なる映像化ではなく、作者・東村アキコ本人が脚本や美術監修などに深く関わっていることによって原作の魂が色濃く反映されている点が注目されています。自伝漫画として高く評価されるこの作品は、夢を追うことの厳しさ、恩師との絆、そして成長の物語として、多くの人の心を打ち続けています。
キャストには永野芽郁さんと大泉洋さんという実力派が揃い、それぞれの演技が感情豊かに作品の魅力を引き出しています。最近の報道では彼女のプライベートに関する話題も取り上げられていますが、繊細かつ完璧な表現力で、明子の葛藤と成長を見事に体現し、大泉さんは、実在の画家・日岡兼三氏をモデルとした日高先生を圧倒的な存在感で演じています。
さらに、撮影の舞台裏には東村さんの個人的な記憶が深く根付いており、ロケ地やスタッフに至るまで、彼女の青春そのものが映画に息づいています。そうした背景を知ることで、映画の持つ“ノンフィクション性”をより強く感じられるでしょう。
2025年5月16日の公開に向けて、原作ファンはもちろん、東村アキコの物語を初めて知る人々にも、この映画がどのような感動を届けるのか期待が高まります。夢を追うことの意味を問い直しながら、深い感動を味わえる一作になりそうで楽しみですね。