デビューから四半世紀を経て、俳優・吉沢悠さんは40代にしてなお挑戦を続けています。舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』という大役、42歳から始めた殺陣の稽古、そして妻や仲間から学んだ人との向き合い方。さらにはニューヨークでの留学経験や配信ドラマでの新境地も、彼のキャリアを形作っています。本記事では、吉沢悠さんの歩みと現在、そしてこれからを掘り下げます。
吉沢悠(よしざわ・ひさし)プロフィール
出典元:https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/
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生年月日:1978年8月30日(46歳・2025年現在)
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出身地:東京都杉並区
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身長:175cm
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血液型:B型
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職業:俳優
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所属事務所:テンカラット
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配偶者:モデル・アーティストの 桐山マキさん(2010年結婚)
経歴
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1998年 TBSドラマ『青の時代』で俳優デビュー。
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2003年 ドラマ『動物のお医者さん』で初主演。
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2005年 一時活動休止。ニューヨークへ短期留学し、演技と自身のアイデンティティを見つめ直す。
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2006年 芸能活動を再開。以降ドラマ・映画・舞台で幅広く活躍。
主な出演作品
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ドラマ
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『青の時代』(1998年)
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『動物のお医者さん』(2003年)
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『夫婦が壊れるとき』(2023年)
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『週末旅の極意』(2023年)
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『泥濘の食卓』(2023年)
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『放課後カルテ』(2024年)
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大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(2024年)
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映画
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『ネムルバカ』(2007年)
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『桜色の風が咲く』(2022年)
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舞台
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『ハリー・ポッターと呪いの子』(2024〜2025年、ハリー役Wキャスト)
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人柄・エピソード
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40代で 殺陣の稽古 を始め、精神面の成長も含めて「人生の学び」と語っている。
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妻からの助言で「人に言葉をかけるタイミング」の大切さを学んだ。
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「何度でも挑戦する」姿勢を信条に、海外作品への挑戦も視野に入れている。
吉沢悠の代表作とこれまでの歩み
出典元:https://eiga.com/person/75671/
吉沢悠さんは1998年、ドラマ『青の時代』で俳優デビューを果たしました。以降、『動物のお医者さん』で初主演を務め、爽やかで誠実な役柄を中心に幅広い作品で人気を集めてきました。
代表作には以下のようなものがあります。
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ドラマ
『青の時代』(1998年)、『動物のお医者さん』(2003年)、『夫婦が壊れるとき』(2023年)、『週末旅の極意』(2023年)、『泥濘の食卓』(2023年)、『放課後カルテ』(2024年)など。 -
映画
『ネムルバカ』(2007年)、『桜色の風が咲く』(2022年)など。 -
舞台
2024年から2025年にかけてロングラン上演中の『ハリー・ポッターと呪いの子』で、ハリー・ポッター役をWキャストで務めています。
特に近年注目されているのが舞台での挑戦です。大役を任された「ハリー・ポッター」では、観客の前で一年間演じ続ける集中力と存在感が求められ、彼のキャリアに新たな厚みを加えました。
吉沢悠の今後の挑戦や活動
舞台『ハリー・ポッター』という挑戦
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は、J.K.ローリングが原案を手がけた公式続編であり、映画・小説シリーズの最終章『死の秘宝』から19年後の世界を描いています。
• 主人公ハリー・ポッターは37歳になり、魔法省で働く父親に。
インタビューの中で、吉沢さんは40代後半を迎えた今も挑戦を止めていません。
「ハリー・ポッターをやる前までは、時代劇をやりたいとよく口にしていました。いまもその気持ちはありますが、今回、『ハリー・ポッターと呪いの子』を1年間やりきってみて、自分のなかで海外の作品もやりたいという気持ちが、どんどん出てきました」
引用元:双葉社 THE CHANGE 記事
時代劇への意欲に加え、海外作品に挑戦する意欲が高まっていることが明かされました。これは日本の俳優にとって容易なことではありませんが、近年の配信サービスの普及により、日本語作品が海外で評価される機会は増えています。その流れに乗れば、吉沢さんの新たな挑戦も現実味を帯びてきます。
吉沢さんはこう語っています。
「ハリー・ポッターという役をやれるのは人生に一度しかないと思った」
引用元:INTERVIEW記事
吉沢悠が挑戦したい海外作品への夢
吉沢さんはイギリス人演出家から高い評価を受けた経験を語っています。
「イギリス人の演出家の前でやったときに、日本語で演じているのに、“あのシーンが素晴らしかった”“これからやる全ハリーにこれがお手本だと見せたい”と言ってもらえたんです」
(引用元:双葉社 THE CHANGE)
これは俳優にとって大きな自信につながるエピソードです。英語でのオーディションに挑戦してきた過去もあり、本人も「英語のハードルはある」と認めています。しかし、演技そのものが国境を越えて伝わることを証明できたのは大きな成果です。
40代で始めた殺陣の稽古がもたらしたもの
出典元:https://instagrammernews.com/detail/2263924501790925373
吉沢さんが42歳で始めた殺陣稽古は、彼の人生観を大きく変えました。大人になってから厳しく叱られる経験は、普通の生活ではなかなかありません。しかし、その経験が彼の俳優人生にとって大きな刺激になったのです。
「それも“芝居がなっていない。その芝居で人を感動させられるのか”といった内容のことを、もっとはっきりズバッと言われるんです」
叱られることで、自分の未熟さを知り、さらに成長しようとする姿勢は、同世代の人々にも共感を呼びます。
殺陣稽古と「何度でも」の精神
「1000回やってやっと入口に立てる。1万回、10万回、100万回やって、やっと他の人よりも頭1個、2個抜けられるんだ、と先生がおっしゃるんです」
引用元:CHANTO WEB
実際に「1000振り」という稽古では、一日1000回刀を振ることに挑戦。10日間で10000回を達成したときに初めて“入口に立てた”と実感したそうです。
さらに彼は、人気曲「何度でも」の歌詞と殺陣稽古を重ねてこう話しています。
「10000回はダメでも、10001回目は何か変わるかもしれない。『何か変わるかもしれない』というフレーズの意味を理解できた気がします」
「繰り返すこと」「継続すること」が俳優としての表現力に直結する——40代での挑戦は、精神と技術の両面で大きな糧になっているのです。
殺陣の稽古は単なる技術習得にとどまらず、精神面の成長も伴うものだと吉沢さんは語っています。
「ただ殺陣の稽古だけじゃなくて、精神統一というか、人間形成が8割なんです」
引用元:双葉社 THE CHANGE
武術をルーツに持つ先生の指導のもと、「武問答」という考え方も取り入れられているそうです。これは世の中の出来事に対して自分の考えをどう表現するかを問われる訓練で、役者としての表現力だけでなく、人としての在り方にも影響を与えているのです。
こうした学びは、舞台や映像作品での表現に厚みを持たせると同時に、40代からの“学び直し”の価値を示しています。社会人になってから新しい習い事を始めるのは勇気が要りますが、そこには大きな成長の可能性が秘められています。
私も日々、刀を振る稽古を続けています。形を意識しながら繰り返すうちに、力を抜くことの大切さを体が少しずつ理解していく感覚があります。
「うまく振れた」と感じる瞬間が少しずつ増えていくことで、自分の中に確かな手応えが積み重なっていく——そんな実感があります。
妻から学んだ「助言のタイミング」
女優の桐山マキさん 出典元:https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/
CHANTO WEBのインタビューでは、舞台仲間とのエピソードも紹介されていました。
「一緒に舞台をやった後輩に『接客とか向いてそう』と軽く言ったことがあって…。でもその瞬間、彼の表情が曇ったらしくて。後から妻に『良かれと思っても言っちゃダメ』と叱られました」
この経験から「相手が受け止める準備ができていないときの助言は逆効果になる」と学んだそうです。俳優としての現場だけでなく、人との向き合い方においても「言葉を発するタイミング」を大切にするようになりました。
私自身も、指導や日常の会話の中で「良かれと思って」の言葉が、思わぬ誤解を生むことがあります。吉沢さんのように、経験から学び、言葉のタイミングを大切にする姿勢は、人との関係を深める上でも大きなヒントになります。
ニューヨーク留学でアイデンティティに向き合う
吉沢さんは20代半ば、仕事が順調な中で芸能活動を休止し、ニューヨークへ短期留学しました。
「ニューヨークでは『あなたはどういう人間なの?』とよく聞かれたんです。日本人、俳優、それだけではなく、自分自身の持っているものは何かを問われて。答えられない自分に直面し、アイデンティティに向き合う大きなきっかけになりました」
引用元:INTERVIEW記事
世界中から人種・宗教・文化の違う人が集まる街で、「自分は何者なのか」と問われ続けた経験が、後の俳優人生に大きな影響を与えました。この経験が「年齢に関係なく挑戦を続ける」姿勢の原点ともいえます。
NetflixやAmazon Prime Videoなどの配信プラットフォームでは、日本人俳優が海外作品に出演するケースが増えています。吉沢悠さんの挑戦も、この流れの中で大いに可能性を感じさせるものです。
まとめ
吉沢悠さんは20歳で俳優デビューを果たし、数々の作品で活躍してきました。40代後半に差しかかった今もなお、新しい挑戦を続けています。舞台「ハリー・ポッター」での演技、海外作品への意欲、そして40代から始めた殺陣の稽古。そのすべてが彼の俳優人生をさらに豊かにしているのです。
年齢に関係なく、新しい挑戦を始めることは誰にとっても可能です。吉沢悠さんの歩みは、「まだ遅くない」という勇気を与えてくれます。読者の皆さんも、気になっていた習い事や学び直しに一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。