俳優として数々の名作に出演しながら、麻雀のプロとしてMリーグの舞台にも立ち続ける萩原聖人さん。
エンタメ界と競技麻雀という全く異なる世界を同時に歩む“二刀流の俳優”として、その存在感は年々大きくなっています。
その背景には、母親が営んでいた居酒屋での縁や、麻雀界へ導いた事務所社長との出会いなど、人生が大きく動く“偶然の連鎖”がありました。
けれど、萩原さんが二刀流で評価される理由は“運”だけではありません。
人間観察力、読みの鋭さ、勝負に向き合う集中力——そのすべてが演技と麻雀に共通しているからです。
俳優としての歩みと麻雀への情熱がどのように結びついているのか、その魅力をひも解いていきます。
【プロフィール】萩原聖人(はぎわら まさと)

出典元:https://www.crank-in.net/gallery/interview/110731
-
生年月日:1971年8月21日
-
年齢:54歳(2025年現在)
-
出身地:神奈川県茅ヶ崎市
-
身長:175cm
-
職業:俳優・声優・ナレーター・プロ雀士
-
俳優デビュー:1987年「太陽にほえろ!」(※初出演は『あぶない刑事』)
-
所属:アルファエージェンシー
-
麻雀プロ入り:2018年 Mリーグ「TEAM雷電」よりドラフト1位指名
-
代表作(俳優):
-
若者のすべて
-
世界で一番パパが好き
-
その他、名匠による多くの映画作品
-
-
特徴:実力派の演技力と、麻雀界でも”競技者”として認められる読みの鋭さを併せ持つ稀有な存在。
萩原聖人の二刀流が注目される理由

出典元:https://book.asahi.com/article/13249494
萩原聖人さんは、デビュー当時から「演技派」として注目されてきました。
ただのイケメン俳優ではなく、作品ごとにまったく違う空気感をまとえる希少なタイプです。
そのため業界からの評価も高く、“空気を変える俳優”と称されるほどです。
しかし、2018年に麻雀のプロリーグであるMリーグに参戦したことで、世間の印象は大きく変わりました。
「俳優なのに本気で麻雀をやっている」
「なぜ二刀流を続けるの?」
こうした疑問が多く投げかけられ、萩原さんへの興味はさらに深まりました。
プロ雀士として一線で戦い続けながら、俳優としても存在感を失わない——
これが萩原聖人の唯一無二の魅力です。
第一情報:俳優デビューを生んだ“母親の居酒屋”の縁
萩原聖人さんの俳優デビューには、こんなドラマのような背景があります。
「母親が当時経営していた居酒屋にドラマ制作の関係者が食べにきていて、そこでバイトをしていた僕に“やってみるか?”と声をかけてくれたんです」
引用元:スポニチアネックスhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b5e0a5dfc0e8429b80831b4f8e4a14538bd5d2ff
萩原さん自身、当時はまだ将来が見えず迷っていた時期。
そんな中で母親が「海外旅行で何か見つけてきなさい」と背中を押し、旅先でブロードウェイを見て刺激を受けたことが俳優を志すきっかけになりました。
さらに帰国後、母親の一言で人生が動き出します。
「うちの子、役者やりたいって言ってるのよ」
この一言から、萩原さんは『あぶない刑事』の置き引き犯役に抜擢され、本格的な俳優人生が始まりました。
“縁が人生を変える”とはまさにこのことです。
萩原聖人の麻雀への縁は「事務所社長」がきっかけ
萩原さんと麻雀の縁も偶然からスタートしています。
萩原さんは幼い頃、母と祖母が夜通し麻雀をする姿に「うるさいな…」と感じていたほど麻雀に良いイメージはありませんでした。
しかし14歳の頃、友人に誘われてやってみたところ、一気に夢中になります。
そこから仕事の合間にも麻雀を続け、俳優として売れた後も麻雀番組に積極的に出演していました。
そして、プロとして本格参戦する後押しをしたのが、
社長だけが、『道を行くならいいぞ』と。マージャン道をちゃんと追求するなら、極める覚悟があるならやれ』と、言ってくれたのが大きかった」
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/e688ed2b1fad69cdd11741b5f2e15ddfd46d152e
この縁が、萩原さんをMリーグ入りへ導く大きなキッカケになりました。
萩原聖人の二刀流を支える現在の活動
俳優として評価され続ける「安定の演技力」
萩原聖人さんの演技は「感情より空気で語るタイプ」と言われます。
派手な芝居ではなく、視線や呼吸の間で“その人の人生”を感じさせるのが最大の魅力です。
●静かな役でも存在感がある
●脇役でも作品全体の密度が上がる
●役によって別人のように変わる
こうした特徴から、監督や演者からの支持も厚く、国内映画界に欠かせない俳優と言われ続けています。
萩原聖人の代表的な役柄と評価
●『若者のすべて』(フジテレビ)
木村拓哉らと共演した青春群像劇。社会に翻弄される若者たちの姿を描き、萩原さんは繊細で葛藤を抱える青年を演じ、リアルな存在感を放ちました。
●『世界で一番パパが好き』
明石家さんまさん・広末涼子さんとの共演作。
コミカルでありながら、役の感情を丁寧に描く巧さが際立っていました。
●『学校』
大人のための夜間中学を舞台にした社会派作品。萩原さんは生徒役として出演し、学ぶことへの葛藤や人間模様を繊細に描き、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。
●『マークスの山』
幼少期のトラウマや複雑な心理を抱えながら事件に関わっていく重要人物で、萩原さんは水沢裕之 という青年役でその繊細な心情をリアルに表現しました。演技が高く評価され、日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞しています。
● 『闘牌伝説アカギ』(声優)
福本伸行原作の麻雀アニメ。萩原さんは主人公・赤木しげるの声を担当し、冷徹かつ鋭い読みを持つキャラクターを迫真の声で表現。俳優と麻雀の“二刀流”を象徴する代表作となりました。リアルアカギと呼ばれることも
麻雀界での立ち位置とプロとしての覚悟
萩原聖人さんは、芸能界随一の麻雀好きとして知られていますが、
趣味ではなく「競技」として麻雀に向き合っている数少ない芸能人です。
●Mリーグでの主な成績(TEAM雷電)
-
2018シーズン:ドラフト1位で加入
-
何度もチームを勝利に導くトップも獲得
-
攻めのスタイルでファンを熱狂させる
-
“競技を広めたい”という強い意志を持つ
萩原さんは自らを「二足の草鞋ではなく二足の革靴」と表現します。
どちらも本気で取り組む覚悟があるという意味です。
萩原聖人の麻雀愛が演技力を強くする理由
麻雀で培われた「読む力」が芝居を深くする
麻雀は、相手の表情、呼吸、捨て牌の傾向などを読み取る“観察のスポーツ”です。
萩原さんはこの能力が演技にも直結していると語っています。
●相手役の感情の動きを観察
●空気の変化に敏感
●一瞬の判断で芝居を調整できる
監督が「萩原が出ると空気が変わる」と語るのは、まさにこの点にあります。
“人を見る力”が役作りを深くする
麻雀の本質は「人間そのものを見る競技」。
萩原さんはこの経験を演技でも活かし、リアリティのある人物を作り上げます。
●弱さ
●迷い
●裏の感情
●揺れ動く心
こうした“匂い”を漂わせる演技ができるのは、人を深く観察し続けてきた証拠です。
萩原聖人の二刀流に対する世間の声
麻雀ファンからの声
「攻める姿勢がかっこいい」
「役者が本気で麻雀に挑む姿が胸熱」
「TEAM雷電の顔として欠かせない」
萩原さんは“競技としての麻雀”を広めた功労者として評価されています。
俳優ファンの声
「昔から好きだけど、今の渋さが最強」
「麻雀に向き合う姿勢が演技にも出ている」
「二刀流を応援したくなる」
俳優としての魅力が衰えるどころか、むしろ増しているという声が多数です。
SNSに見る評価
SNSでは、
-
麻雀の戦略性
-
俳優としての魅力
-
人間性の温かさ
これらすべてが同時に語られ、萩原聖人という“人間そのもの”への支持が高まっています。
まとめ
萩原聖人さんは、俳優としての確かな演技力と、麻雀プロとしての勝負師の顔を併せ持つ“二刀流”の存在です。
母親の居酒屋での偶然の縁から始まった俳優人生、そして事務所社長の後押しで本格的に踏み出した麻雀の道。どちらも「人との出会い」がきっかけでしたが、そこから先を支えてきたのは、萩原さん自身の 人間観察力・読みの鋭さ・集中力 です。
演技では「空気を変える俳優」と称され、麻雀では「攻めのスタイル」で観客を魅了する。
その根底には、人を深く見つめ、瞬間の空気を読み取り、全力で勝負に挑む姿勢があります。
俳優としても麻雀プロとしても存在感を失わず、むしろ年齢を重ねるごとに魅力を増している萩原聖人さん。
“二足の草鞋”ではなく“二足の革靴”を履いて歩み続けるその姿は、これからも多くの人に勇気と刺激を与え続けるでしょう。